移行パッケージを使用すると、ポータル間でオブジェクトをコピーできます。この操作は、グローバルな導入を処理する複数のポータルがある場合や、開発、テスト、生産などの段階に分割するために複数のポータルを作成する場合などに役立ちます。
移行パッケージは、次のような目的に使用できます。
開発用のポータルで作成されたオブジェクトをエクスポートし、適切にテストしてから、プロダクション用のポータルにオブジェクトをインポートします。
新しい機能をポータルにインストールするために、ポータル・オブジェクトをインポートします。たとえば、ポートレット機能をインストールして、ポータルに登録する場合などがあります。
移行パッケージを作成する場合は、「移行 - エクスポート」ユーティリティを使用します。移行パッケージからオブジェクトをインポートする場合には、「移行 - インポート」ユーティリティを使用します。
移行ユーティリティのコマンド・ライン・バージョンについては、Oracle WebCenter Interaction管理者ガイド(Oracle Technology Network、http://www.oracle.com/technology/documentation/bea.html)を参照してください。
移行では次の機能を使用できます。
機能 |
説明 |
パッケージに含むことのできるオブジェクト |
すべてのオブジェクト |
CollaborationおよびPublisherのコンテンツ |
CollaborationまたはPublisherのコンテンツを含むコミュニティを移行する場合は、それに関連するコンテンツも移行させることができます。たとえば、コミュニティ・ディスカッション・メッセージ・ポートレットを含むコミュニティを移行する場合、ポートレットに含まれるプロジェクトおよび関連するコンテンツを移行できます。 |
要求および承認 |
管理オブジェクト・ディレクトリ内のオブジェクトに対して、少なくとも、編集アクセス権が与えられているユーザーは、オブジェクトの移行を要求できます。ただし、要求を承認できるのは、管理者グループに属するユーザーのみです。 管理者は、承認済のオブジェクトを選択して、移行パッケージに追加します。 |
移行パッケージの作成 |
移行パッケージを作成できるのは管理者のみです。管理者は、要求と承認のプロセスを迂回して、移行の要求がないオブジェクトを移行パッケージに追加できます。 |
オブジェクトの依存関係 |
移行パッケージには依存オブジェクトを含めることができますが、必ず含める必要はありません。 |
UUID(Unique Universal Identifier)および今後行われるインポートと移行に対する影響 |
デフォルトでUUIDが維持されるため、今後移行が行われるときには、移行済のオブジェクトが上書きされます。ただし、移行済のオブジェクトを上書きしない場合は、新規UUIDを使用して、同じオブジェクトの新規インスタンスを作成できます。 |
移行に関する注意:
管理者グループのメンバーであるユーザーも、オブジェクトのエディタの移行履歴およびステータス・ページ、または「オブジェクトの保存」ダイアログ・ボックスの移行パッケージへのオブジェクトの移行を、移行要求なしで承認できます。このようなオブジェクトは、移行が承認されたオブジェクトのリストに自動的に追加されます。
新規のリモート・サーバーを移行することはできますが、今後リモート・サーバーへの編集が行われた場合、インポート時に「リモート・サーバーの上書き」を選択しないかぎり、その編集内容は移行されません。通常の場合、リモート・サーバー設定は特定のポータルに固有のものであるため、デフォルト設定はリモート・サーバーにあるオブジェクトでは上書きされません。
移行パッケージのオブジェクト設定は移行パッケージの作成時に設定されたもので、オブジェクトの承認時に設定されたものではありません。